なぜ中小企業もOKR?
OKRを導入しているのは、大手のIT関連企業だったり、ベンチャー企業ではないか、中小企業には向かないのでは?と思われるかも知れません。変化のスピードの早いイノベーティブな業界においては、高い目標を設定し自社の優位性を確保する経営マネジメント手法としてOKRはもちろん有効だと考えます。だからといって、中小企業には向かないということではありません。その理由は、OKRの持つ、今までの目標管理制度にはない特徴にあります。それはOKRの設定・運用において、常にビジョンを扱うということです。
OKRでは単なる数値目標としてではなく、数値目標をありたい姿・なりたい将来像に結びつけて達成するイメージを持つことになります。労働人口の減少、働くことへの意識の変化、価値観の多様性など、組織を構成運営していく上で障害となる様々な課題がありますが、会社のビジョン・方向性・目標と個人の目標・働くことの意味がリンクしていると、人も組織も成長して成果を生み出しやすくなります。これからの時代、従業員ひとり一人に自分事として目標達成に取り組んでもらうためには、この“ビジョンを扱う”ということが非常に大切になるということです。皆で共有した、本当に目指したいと思える、ありたい・なりたい姿のビジョンに向けて何をどうしていくかを考えることは、やらされ感から脱して、自分たちが望んだものに向かって行動を起こすことに繋がります。
中小企業にもOKR導入をお勧めする理由を簡単にまとめると、以下のようになります。
・あまり費用をかけずに始めることができる。
・チームという小さな単位から始めることができる。
・目標管理制度に不慣れでも、少しずつ自社に合った型をつくっていける。
など、リソースの十分でない中小企業であっても取り組むことができます。
また主なOKR導入効果としては、
・今まで見えていなかった情報を共有し活用するようになり、ムリやムダが無くなる。
・OKRを通して、お互いをよく理解するようになり、お互いの仕事をスムーズに進め
るためのコミュニケーションがとれるようになる。
・目標達成に向けて他の従業員の強み、自分の強みの活かし方を考えるようになる。
・ビジョンと紐付くチームの目標達成に向けた自分の役割を理解し、自らチームに貢献す る行動を選択するようになる。